アニメーターのはなぶし氏が描いたピギーワンという同人誌を手に入れました。
これは2019年ごろに発行された同人誌で、当時、自分はめちゃくちゃ欲しいと思っていたのです。
やっと手に入れることができました。
(当時速攻で売り切れて再販されなかった思い出…)
ただ、こうやって自分がピギーワンについて言及できる心持ちになるまで長いことかかりました。
というのも、自分は氏を意図的に遠ざけていたからです。
そういう話をします。
ご存知の方もいるかもしれないが、はなぶし氏は昨今のインディーのアニメ業界ではとても有名な方で、
この『ピギーワン』という同人誌は、氏が最初に出した本なんです。

この本、当時は(今もだと思うが)データ販売をあえて行っておらず、
紙の本でしか買えない上に、長らく市場に出回っていなかったのです。
この本、当時は「買えば絵がうまくなる」という謎の触れ込みで、ちょっと話題になったんです。
それぐらい、何かパワーを感じる作品集だったわけですね。
これを自分は2026年になって、やっと手に入れた。
(手元に置いていいかという気持ちになれた)
眺めると、ほんとため息が出るぐらい、爆裂に良いわけです。
でも改めて言っておくと、自分は氏のデザインももちろん好きなんですが、
やっぱアニメーターの線が好きなんだなと思います。
吉成曜とか平松禎史とか、礒光雄、沖浦啓之、西尾鉄也、あと本田雄とか…
もう全部すごく好き。
トップアニメーターって1本1本の線があまりにも洗練されていて、もうとにかく、すごい。(言語化不可)
自分はこういう「線」に憧れていたんだなぁ、と改めて思い出されました。
はなぶし氏にもそういう線のパワーをギュンギュン感じますし、
加えて絶妙なキャラデザも加わって魅力がマシマシなんだなと。
(本来アニメーターとキャラデザイナーは違う才能なわけですが、それが組み合わさってる良さ味)
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んで、ここからが本題なのですが…
自分はここまで素直に「好き」と言えるまで、実に7年近くかかっています。
これ共感してもらえるかわからないのですが、
あまりにもドンピシャで好き、かつ微妙に近い距離感にあり「そう」なものって、
大手を振って好きになれないのです。
(完全に錯覚なわけですが)
なんかこう、自分が持ってかれるというか、そういう感覚になって怖くなるんです。
だから逆に嫌いになる。
視界に入れないようになる。
自分はそういうことが起きがちです。
漫画家のコトヤマ先生もそうです。
当時はなんのかんの言って、勝手に嫌っていました。

『だがしかし』(2014〜2018年/作:コトヤマ)
本当はめちゃくちゃ好きなのに。
逆に、BLEACHとかBLACK LAGOON とか、そういう“神”みたいな作品に対しては、ただただ平伏するばかりなんです。
これは常に「好き」と言える。

『BLEACH』(2001〜2016年/作:久保帯人)
でも、なんでしょう。
特定のものについては、勝手に近しいものを感じて、
勝手に「俺たちライバルなのでは!!??」と錯覚してしまうんです。
今思うと、全くもってそんなことなく、彼らとの格差は雲泥も雲泥、天井高くにあったわけですが。
でも当時は、どこかで「俺も負けてないだろうが…!(怒)」という感覚があった
反骨精神というか、たぶん良い意味で自分を高く見積もっていたのだと思う。
そして、それ自体はすごく大事な気がしている。
そういう、特に根拠のない自信。
こいつは通過点なんだ…!という醜い嫉妬。
そういう感情って、創作のパワーになるんじゃないだろうか。
特に若いうちは。
こういう、「好きの距離感」ってあると思う。
「うわ……! これめっちゃ好きだ……!」
↓
「えぇ! それもやっちゃうの……? まって俺の立つ瀬がなくなくない??」
↓
「え? むしろ嫌いだが? 認めてないが??」
みたいなね…
『チェンソーマン』(2018年〜/作:藤本タツキ)
勝手に自分の通過点というか、勝手にライバルというか、勝手に敵視してしまう。
こういうのは時間や経験が解決してくれる気がする。
そういう距離を置く時期を経て、
なんかこう、適切な距離感で、素直に好きになれるタイミングが来る。
なんででしょうね。
落ち着くというか、なんでしょう。
自分と向き合って、自分の技量や立ち位置が段々わかってくると、見えてくる。
彼らがどれだけ高い位置で戦っているのか…
自分が世間に対して(無駄に)天邪鬼になっているというしょうもない性質もある。
注目がひと段落してからじゃないと、落ち着いた気持ちで向き合えない…
でも今やっと心から思える。
「うむ……やっぱ好きだな!!!!!」と。
そういう適切な距離感。
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自分は『ピギーワン』を裁断してやりました。
模写するためです。

憧れを経て、1つの教材として見られるようになったんです。
漫画や画集なんて、後生大事に保管する必要なんかないのです。
どんどん裁断して、模写しましょう。
(模写は1ページ分を隣に並べた方が圧倒的にやりやすい)
(自分もいつか裁断されて模写される側になりたい…という思い。)
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好きな気持ち、憧れの気持ち、自分との距離感。
これについては映画「ボディビルダー」を通して色々語りたいのだが、それはまた今度にする。
なんにせよ、自分は……はなぶし氏の絵……好きっすね……
好き!!!!
でも自分の絵も同じくらい好き!!!!
以上!
